色楽雪音 〜ゆきねの日記〜

広島で在宅Web仕事しながら日々の徒然を書いていたけど、2013年夏にアラフォーで初出産、以降育児日記中心に。2017年春に旦那の転勤で福岡に移住し、相変わらずパートでゆるゆるワーママ的生活をしている。

「育休3年」「女性手帳」といった少子化対策について思うこと

最近、政府の少子化対策としてやや具体的な方針が発表されて、世論が渦巻いてるのを見るのでちょっとブログに意見を書いてみたいと思う。

「育休3年」って誰のため?安倍首相の子育て支援策に批判噴出

既に会社員でなく、夫の転勤に伴って会社を退職した私には産休も育休も直接は関係ない(夫が育休をとってくれる見込もない)のだけれども、「3年間抱っこし放題」というのは3歳児神話を言い換えているだけのようで正直寒気がする。育休3年の対象は男女だけど、実質日本の男性はほとんど育休をとらない(とれない)ので、制度としてはほぼ女性対象ということになり、出産により最大3年休暇をとる権利のある女性は、採用する企業からしたらリスクばかり。そうして就職も転職も育休後の復職についても、女性はより不利になって女性の社会進出を阻む結果になる気がする。

育休延長の権利を多様性の許容と捉えるなら、女性にとっても嬉しい。子育て環境や負荷は人によって全然違うので、それぞれの人に合う形を実現できればいい。例えば母親が1年育休とったあと父親が1年育休とるとか、育休1年のあとは時短と在宅勤務を組み合わせて徐々に復帰するとか、両親などのサポートがしっかり得られて余裕ある人は最低限の休暇だけでバリバリ働くとか。もちろん専業主婦したい女性はこれまで通りすればいい。ただ経済が成長していた昔と比べて男性の平均年収も雇用の安定性も下がり、子供の教育費は上がっているので、子供の将来と自分達の老後の安心のためには女性も職に就いていたほうがいいし、それがこれから進む高齢化社会の労働力不足を補う鍵でもある、と言われている。

だから順番の問題なんだろうな。育休3年を打ち出す前に、育休そのものの取得がもっとすすむ働きかけを先にすべきだと思う。中小企業でほとんど育休がとれず(とれてもその後仕事が続けられず)働く意志ある女性が退職せざるを得ない現状(私のまわりにそういう例がたくさんある)を変えることが先決。そのためには男性の意識改革が必要だよね。

 

もう1つ、今まさに熱い話題。

「女性手帳」というパルプ・フィクション

これはもう、私から見たら寒気どころか吐き気がする。女性の適齢期を啓蒙?今の女性達がそんなこと知らないと思ってるの?そもそも若い内に結婚して子供授かって安定した生活を送る女性は勝ち組なんであって、そうではない人やそうなれない人は肩身の狭い思いをしなくちゃいけなくなる。例えば、

不妊症や不妊治療中の人
・結婚したいと思う人に出会うタイミングが遅かった人
・そもそも結婚の意思はあるのに出会えない人
・夫婦の双方もしくはどちらかに子供を持つ意志がない人
・経済的な事情で子供を育てることが難しい人
・仕事や介護など何らかの事情で結婚を諦めざるを得ない人

そういう人達。他にも性同一性障害の人とか何らかの障害で結婚や出産ができない人、いくらでもいる。
だからステレオタイプの押しつけはやめて、上にも書いたように多様性を認める方向にいってほしい。今の安倍政権では少子化問題や女性に関わる施策に関してそれに逆行する政策ばかりでほんとに失望する。そもそも阿倍さんに何も期待しちゃいなかったけど。

女性は子供ができると家に籠もりがちになって世界が狭くなり、ママ友との付き合いとテレビの情報ばかりになってしまう、そういう人達をよく見てる。もっと時事問題や世論に敏感になって、必要なときに声を上げたり議論できるようにしておくのって、小さい子供を抱えてると難しいのかなあ。